この写真1・2は若松連隊の敷地に隣接した練兵場で行われた、ガダルカナル島戦で戦死者の慰霊祭です。
写真1は慰霊祭において補充隊長が弔文を読んでいるシーン。
写真2は参列者席から見たところですが、奥に見える箱は戦死者分だけ用意した白木の箱です。遺族の方々は余りの多さに絶句したことでしょう。準備のために東部二十四部隊所属だった方は「留守隊はまるで戦場のようでした。二千余の白木の箱に涙の捧げ銃をする間もなく、慰霊祭の準備、白木の箱への名前書き…白木の箱に名前を書くだけでも一週間ほどかかりました」(福島戦争と人間)との証言を残しています。
写真3は合同葬儀といったところでしょうか。場所は不明ですが雪中練兵場でしょう。
さて本題の「留魂砂趣意書」についてですが、よく戦記に「戦死者の遺骨は還らず、遺族に渡された白木の箱の中に入っていたのはなんと砂だった」などど書かれることがありますが、これに付けられた説明書が本品となります。