陸軍航空にて艦船攻撃用に海軍から供用された二十五番爆弾を使用されたことから、少々調べている。
海外のコレクター様に発火装置について教えていただいた際にこちらから送った資料
夜ノ森の慰霊碑と米軍資料の図面を比較しています。
アサヒグラフより、都城の疾風使用の振武隊とみられる写真。海軍の爆弾である事がはっきり分かります。
戦前の朝日新聞より第百十三振武隊隼天剣隊の写真。
一億人の昭和史より、第二十振武隊の写真。
弾尾のシルエットは陸軍と明確に異なる。
米軍資料より
海軍用二十五番通
九二式二五〇瓩爆弾
陸上構造物破壊用にて強度不足。艦船攻撃用には弾頭・弾尾の補強が不可欠
補強したものは弾道に影響があるのでは?跳飛爆撃には不向きではないかと思う。
三式式二五〇瓩爆弾(跳飛用補強環付)
四式二五〇瓩対艦爆弾
明確に形が異なる。司偵桜振武隊、比島の旭光隊などはこの爆弾のシルエットが確認できる。
海軍用の懸吊環は陸軍用のそれと異なり、高さが短い。電磁器の形が異なるからだ。このため日本側の記録はないが、鹵獲した米軍側の資料によると専用のアタッチメントが製作されていた事が分かる。
信管の話。
陸軍用の信管風車には、弾頭弾尾を問わず安全装置としてピアノ線?を差し込む穴がある。特攻の場合はこれを機上から引き抜くことで起爆可能な状態にする。
この画像は陸軍九二式爆弾用
左が弾頭、右が弾底
こちらは海軍用の弾頭発火装置
海軍用の弾底発火装置
陸軍用と違って複雑だが安全装置は根元の部分にあるようだ。
取り付け部位はここ。海軍用二十五番には作業用の扉がついていて、ここに手を突っ込んで接続作業をするようだ。
海軍用の弾底発火装置の風車には穴がない。
この場合は安全装置の解除をどうするのだろう。風車に穴でも開けるのか?
まだこの点が解明できていない。