【味方識別章】と呼ばれる日の丸
海軍については確認したものの、陸軍の通達は確認出来なかったため。「呼ばれる」としました。文書名が分かる方は教えて下さい。
陸軍の着用範囲としては、調べた経験上で申し訳ないのですが、内地の部隊に所属して学校・教育部隊(要員・被教育者)を除く実戦部隊の空中勤務者に供用されるもので、実際に出撃した特別攻撃隊ですと沖縄戦で九州から出撃した方々の写真にこれを見つけることが出来ます。ですので、外地にあった第8飛行師団の誠飛行隊の方々は対象にはなりません。
経緯としては、邀撃に上がった隊員が撃墜されたりした場合、不時着や落下傘降下した時に、怒り心頭に達した民間人に惨殺されるのを防止するためと言われています。飛行機事故の場合は機体はメチャメチャ、搭乗者も血だらけという状況になりかねず、外見での識別が民間人には困難という点があると思います。
第63・64の両振武隊を見ますと、出撃飛行場(万世飛行場)に集結完了して第6航空軍の掌握下に入ったところで縫いつけられているのが分かります。隊によっては鉢巻きを腕に巻いたりした写真が残っていますが、物質の欠乏等でなく、特攻隊員は後方飛行場から様々な土地を経由して前進してくるため、鉢巻き等は多数貰った方も多くいました。資料館に納められている遺品にも、そのような品は多数残っています。
20年5月に当初出撃予定だった板津忠正氏。当時の名簿では小椋忠正伍長。
『俺は君のためにこそ死ににゆく』という映画、題名もですけど作中の一部を除けば良い作品だったのではないかと思います。
うちの嫁の大好きで常々結婚したいと言っている中村倫也さん。当時は中村友也というお名前でした。
最後の突撃のシーンで、毛皮の第一種航空帽と極寒の満州などで使われるような毛皮張りの航空眼鏡を付けた中村さんの映像は、演技で何とか乗り切っていますが防げた事故ではないかと思います。
左腕の日の丸が鉢巻きになってます。
これが個人であったり、隊単独であればOKなのですが、みんなやっているから違和感が出るのです。飛行服のチョイスも同様です。