故・林えいだい氏の「陸軍特攻振武寮」に記述されている「特攻隊美談集」について、72振武隊金本海龍伍長が取り上げられているが、何年か前に林氏ご本人と電話した際にこの美談集が新聞に掲載されていることは認識されていない様子だった。とすると林氏はこれについての情報は倉沢元参謀から得たものであり、記事と対比させると興味深いものがある。
終戦間際、数社で報道された内容については3紙ほどが同内容で長谷川実大尉(と20)、渋谷健一大尉(と64)、金本海龍伍長(と72)の三名についての記事であったが、本日1紙に藤井一中尉の記述があることを確認した。
元々この「美談集」という言葉は新聞記事で使われているが、陸軍航空総監部発行の航空精神教育資料『体当り』(その1)の続きものではないかと私は思う。実際には製本に至らず終戦を迎えたのかもしれない。